入賞作品

第3回 : リアルタイムオフィス&レジデンス

現代、大都市における人びとの生活様態は、かつてなかったほどのダイナミックな広がりを持つようになってきた。大都市には、世界的規模を持つ大組織から、特異な能力とシステムで価値の高い情報を受信し発信する個人までが共存している。そうした大都市では、高度な情報、特殊な情報が大量に輻輳して飛び交い、世界各都市ともリアルタイムで連動している。東京、シンガポール、パリ、ロンドン、ニューヨークと、世界を巡る情報の渦は途絶えることがない。二十四時間都市の誕生といえよう。もちろん、国際間の情報交流だけでなく国内・都市内だけで交錯する情報も多い。それらに第一線で対応する人やサポートする人びとを中心に、二十四時間都市は、その度合いをますます深めている。このような二十四時間都市の出現に伴い、そうした都市の中で活動していく人びとの生活環境も大きく変化していくこととなる。そして「職」「住」両方の空間を併せ持つ複合施設が、二十四時間都市の第一線に働き、住む人びとのために要求されてくるであろう。

そうした新しい都市施設の誕生は、よりハイレベルな機能とアメニティを持った都市環境への重要な布石となっていくに違いない。今回の課題、リアルタイム オフィス&レジデンスは、そうしたニーズに対応する、オフィスと住居を積極的に共存させた新しい都市型施設のあり方を求めるものである。

このリアルタイムオフィス&レジデンスは、都市型住人の二十四時間にわたる多様なそして高度な要求に、設備的にも環境的にも応え得るものでなくてはならない。また仕事と生活が既成概念にとらわれずに交錯しながらリアルタイムに二十四時間活動を続けるこうした都市型施設は、情報的にも設備的にも集積効果が大きいものがある。そのためこれらの施設は、個の単位を明確に表現しながらも、かなりまとまったグループ・フォルムを持つものとなり、新しい都市施設に相応しい、複合した機能を象徴するデザインを見せていくものになるであろう。

リアルタイム オフィス&レジデンスのコンセプトを自らの内に育て、デザイン・設備・環境、いずれの計画面からも、新しい時代、新しい社会を先取りしていく、発想の豊かさにあふれた応募案が提示されることを期待したい。

審査委員

審査委員長
内田祥哉(東京大学名誉教授・明治大学教授)
審査委員
石福 昭(宇都宮大学教授)
内井昭蔵(内井昭蔵建築設計事務所所長)
小倉善明(日建設計東京第一事務所所長)
木村建一(早稲田大学教授)
六角鬼丈(六角鬼丈計画工房所長)
秋山哲郎(東京ガス取締役・空調営業部長)
コーディネーター
馬場璋造(株式会社新建築社 編集担当役員)
審査委員紹介

(敬称略)

※こちらのページに表記されている各委員の所属・役職は当時のものになります。

最優秀賞(1作品)

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今別府眞一、萩野谷道雄、間野友二、向山徹、郷正明、名児耶治充、中村準一、高倉正美、池沢正道

優秀賞(3作品)

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    竹内信洋、菅家誠司、本間博司、藤原哲郎、浜田奈奈子、佐藤正由起、矢島めぐみ

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    高原繁、河野敏彦、村本明、阿久津文雄、森田達也

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    高井宏之、井川憲男、森田純一、湯上剛志、熊本努、堀隆文、河合有人

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