入賞作品

第17回 : まちを活性化させる駅

鉄道の駅の役割は時代とともに変化している。明治以来そのまちの重要な施設であった駅は、自動車交通の発達とともにその地位が低下するようになった。そして高度経済成長時代にはその低密度利用に着目して商業施設などと複合し、いわゆる駅ビルをつくり、まちの活性化の拠点となることを図った。それは駅前商店街の繁栄には寄与したが、駅から離れた中心街の衰退に拍車をかける一因になったことも否めない。右肩上がりの経済成長の中で、まち全体のビジョンが欠落した短絡的な開発計画であったからだといえる。ただそれは、駅の活用の仕方が誤ったのであって、駅がまちの戦略拠点として持つ可能性はまだまだ多くのものがある。改めてまち全体に関するビジョンの中で、駅と駅前地区の果たすべき役割を考察し、まちを活性化させるイメージ・リーダーとしてのあり方が考えられるのではないか。
それは経済面に限ったことではないであろう。交通の要として、まちのアクティビティの拠点としての駅の機能を敷衍させ、まちを活性化させる駅のあるべき姿を求めたい。その方法としては既存の駅ビルを用途変更させることでもよいし、駅あるいは駅前地区に新たな機能を併設させることでもよい。また対象とする駅は、都心の駅、郊外沿線の駅、地方都市の駅など自由に想定してよい。ただ広い視野からみて、これからのまちの豊かな生活に寄与するものであってほしい。
そしてこのコンペの特徴である建築と設備の調和にも十分配慮し、よりよい環境を社会に提供できるものであること望みたい。戦略拠点としての駅の役割を掘り起こし、次の時代の役に立つような創造力と構成力のある提案を期待している。

審査委員

審査委員長
香山壽夫(東京大学名誉教授)
審査委員
岡本 賢(久米設計代表取締役社長)
加藤信介(東京大学教授)
内藤 廣(東京大学大学院教授)
牧村 功(日建設計執行役員・東京副代表)
山本理顕(山本理顕設計工場代表)
手塚俊夫(東京ガス理事・都市エネルギー事業部長)
コーディネーター
馬場璋造(建築情報システム研究所代表)
審査委員紹介

(敬称略)

※こちらのページに表記されている各委員の所属・役職は当時のものになります。

最優秀賞(1作品)

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土橋悟(東京大学大学院)、大井友彦(フリー)

優秀賞(3作品)

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    朴明浩、高橋健、三輪晴彦、小口康弘、佐藤武(ジェイアール東日本建築設計事務所 )

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    杉野卓史、道勇直記、小林陽一、高野直樹、高橋冬扇、奥貴人(安井建築設計事務所)

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    中村健児(東京理科大学大学院)、大石雅之(東京都立大学大学院)、石丸憲義 (フリー)

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