入賞作品

第21回 : 身体と頭脳を鍛えるコミュニティモデル

優秀賞

優秀賞

宮下信顕、中楯哲史、石川敦雄、山田純、宮田弘樹、金箱康幸(株式会社竹中工務店)

作品の全体を見る PDF(2.1MB)

COMMENTS

審査委員長 伊東豊雄
蟻が自ら茸を栽培して生息環境を整える事実になぞらえ、古紙のリサイクルや地下鉄からの排気などを利用して茸を栽培するビルを都心につくる、というアイデアに富んだ作品であった。最優秀案に勝てなかったのは、ひとえにビルの表現が妙にプロフェッショナルでアイデアをストレートに視覚化できなかったからだ。惜しまれる。
審査委員 川瀬貴晴
今回のテーマを「食」との関連で考えた提案が多くあったが、その中でも宮下案はエンジニアリング面も含めてよく考えられたバランスの取れた提案であった。茸の生育環境としてのじめじめした印象が少しマイナスになったようであるが、このような印象を払拭するような工夫があればさらによかった。
審査委員 北川原温
楽観的であり、おのおの茸と水へのこだわりが爽やかだった。ただ、個人的には茸はやはり山の林や森の中にあってほしいと思う。
審査委員 中島正人
コミュニティの断絶を解く鍵を食であるとし、蟻の生態や蟻塚の自然平衡的な環境制御方法に環境建築のあり方を学んで建物に上手く応用しており、最もバランスの取れた作品であると評価したが、茸の持つイメージが暗く湿った印象になってしまったことが惜しまれる。
審査委員 村松映一
蟻塚で茸を育てる蟻の生態系を発想源に、古紙を地殻のブロックとし、茸を養殖する空間を食が鍛えるコミュニティとして捉えたこのコンペに相応しい提案であるが、一般的に湿地帯に育つ茸に覆われた空間のイメージと場の設定が、共感を得るまでに至らなかった。
審査委員 六鹿正治
着想の面白さや技術的説明は唸らせるものがあるが、茸の繁殖環境と人間活動の快適環境の間にズレがある可能性についての危惧を払拭しきれなかった。
審査委員 松田明彦
ビルという建築物と茸という自然の生物の共生は、都市と地方との共生を体現するものであり、あるいは最近脚光を浴びる食育といったテーマにも通じるものであり、時宜を捉えた視点を内包しつつ、建築と設備の調和への追求など、幅広い要請にバランスよく応えていた。