入賞作品

第26回 : 地球環境に住む建築作法

最優秀賞

最優秀賞

大庭拓也、角田大輔(株式会社 日建設計)

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審査委員 岡本慶一
都市に住まいながら、田舎の暮らしを満喫する夢のある提案。ハニカムPC躯体内緑化の構造システムは、天水を受け止めながら大地に還す、水と緑と風と共に生かされている人間本来の生活像が好ましい。土を利用した輻射冷暖房の考え方はよいが、エネルギーの流れが読みづらい点が指摘された。
審査委員 田辺新一
都市の屋上緑化に対するアンチテーゼのように感じた。都心の屋上の緑は地上には接していない。これに対してこの案では土が大地に繫がっているという点が面白い。水が大地まで流れる提案だ。一方で、ガス、給排水配管などの設備との関係も考えられているとよかった。
審査委員 原田 仁
PCによるハニカム型構造体を1ユニットとしその空隙に土壌を内包し緑の空間を実現すると共に、土の蓄熱効果や湿度調整力を発揮させる提案である。私は土の持つ力にとても魅力を感じているが、地下構築物と一体となった土壌についてはその効果を認めつつも、光や通風といった自然力をうまく取り込めないことからもどかしく思っていたが、この懸念に対するひとつの解を提供してくれたと思う。
審査委員 日置 滋
建築の表層のみ緑化する現在の手法に対し建築の奥襞まで地層を形成しようという大胆な発想であり、さらに構造・設備を含めたシステム建築に仕立てられ、その可能性を感じた。
審査委員 安田幸一
屋上緑化が「ふつうの作法」になっている今という時代を痛烈に批判したものである。すなわち屋上スラブの上に敷かれ、完全に「地面から浮遊した土」に疑問を投げかけ、新しい考え方の土のあり方を提示している。「シャンパングラス」に見立てたPC構造体に土を躯体の隙間に充填し、地球と屋上の土をダイレクトに繋げて見せた。その視点と精神性がユニークであり、高く評価された。
審査委員 松田明彦
環境との調和という意味で大変よいアイデアだと思った。躯体内緑化という建築と設備へのアプローチであり、人が住む山をつくるということなのだと理解した。