入賞作品

第27回 : 「設備」を可視化した建築

最優秀賞

最優秀賞

大橋一智、宮崎俊亮、岡崎真也、佐野穂高、中野 舞、伊藤 統、渡辺高史(清水建設株式会社)

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審査委員長 古谷誠章
紋切り型の高層マンションで空き家となった住戸を減築し、風が吹き抜け、光が差し込む半外部空間とするもので、植物なども育てて近隣住民にも開放し公共化する点に興味を覚えました.いわば古い住宅地で虫食い状に物納された民地が、町づくり事業用地として公的に活用されるパターンの立体化と言えます。
審査委員 伊香賀俊治
建築スケールで真っ向勝負した数少ない提案である。2040年における住宅の空室率36%を超高層タワーマンションのリノベーション計画におけるボイド率に置き換え、ボイド部分を土、木、竹などの自然素材を活用したパッシブシステムに住民自らつくり替え続け、機械設備に過度に依存しない生活を提案している点に共感した。さらに日々設計に明け暮れている社会人グループが日常の設計業務を離れて大胆に提案した点も評価した。
審査委員 田中孝典
高層住宅の減築案。空き家となった部分を「設備」の仕掛けで下町風につくり替えようというもの。空き家部分の所有権などうるさく考えると実現不可能だが、高層住宅に残る住民の棲み方を提案している点が評価された。
審査委員 西沢立衛
タワーマンションという私たちの時代の負の遺産とでも言うべき破壊的巨大さを持つ集合住宅を、人間的なもの、人が住むに値する環境に転換しようというプロジェクトである。あちこちに安直さや滑稽さは残るものの、そのストレートな問題意識は共感できるものだった。
審査委員 原田 仁
設備に依存せざるを得ない老朽化し住民の減少した超高層集合住宅を再生するにあたり、建築と設備を一体化し自然の中に取り組み設備に頼らない空間を実現しようという提案。建築内に土を持ち込み木を育てそこで自然の循環をつくり出し一種の小宇宙をもつくってしまおうというもので、言い方を変えればすべてが生活を維持する装置、つまり設備であると感じさせるものであった。
審査委員 日置 滋
既存の超高層住宅に向き合い、“自然と共生した棲みか”に変化させようという試みであり、空き家増加をきっかけに住み手が協働でリノベーションを行い、新しい住まい方とコミュニティを構築していくプロセスに共感した。すぐに実現できる案ではないが可能性を感じる提案であった。
審査委員 児山 靖
建築に真正面から取り組んだ力作であり、リノベーションをしながら木材を循環利用していくことで現代の社会問題を解決していく点が興味深かった。