入賞作品

第29回 : 時計装置

最優秀賞

最優秀賞

小幡知哉、阿部里歩、モク サイモン、涌井 匠(大成建設株式会社)

作品の全体を見る PDF(2.9MB)

COMMENTS

審査委員長 古谷誠章
開発から既に40年以上が経ち次の半世紀へのリニューアルが必要と思われる新宿副都心エリアに注目したもので、そこに表される時の経過は、現実にも大いに検討されるべき数多くの示唆を含んだものでした。欲を言えば、現在の地下階を新たなネットワークインフラと考えて、そこから上の超高層の足元部を起伏のあるランドスケープで再構成するアイディアとすれば、より意義が深かったと思います。
審査委員 青木淳
人間の営みに応える環境そのもののあり方をもって建築と呼ぶ建築像を代表しているようで、大変興味深かった。従来一般の建築像からはみ出るものを提示しているように思われ、「環境」という項から建築を見直すこのコンペの趣旨にふさわしい提案に思われた。現実的なプロジェクトとして研究を進める余地が十分にあると思う。
審査委員 奥宮正哉
建設残土を都市に建層することにより、都市の環境を優化し、元もとの居住空間の一部をインフラ化するなどしたスパイラルアップを提案したもの。
審査委員 工藤和美
残土を都市内で処理しようという、大胆な提案で驚かされました。読み込むと、現代社会が直面しているさまざまな問題を露にしながら、地盤面の更新という荒業で建築寿命を延長し、環境を変えようという意欲が伝わってきました。
審査委員 車戸城二
建物の間が緑で覆われ、誰もが夢見る都市の風景として多くの共感を得た。また高層都市が土を盛り上げていく様子は動物の巣のようなユーモラスな表情を見せて楽しい。ただ道路自体を緑化する発想は新しいわけではないし、土を盛る時の交通の課題に対してブレイクスルーに至らず、単なる夢に終わってしまう物足りなさを残した。
審査委員 千鳥義典
都市の中に流れる「時」に着目、建設残土の活用で超高層ビルの隙間に未来の都市像を描く。大胆な構想だが、環境負荷増大の懸念が残る。
審査委員 野原文男
数十年前の都市計画が時の流れと共に歪が大きくなったことに気付き、それを残土処分という環境問題の引き金になりかねない都市開発の課題と合わせて解決しようとする斬新な提案でした。荒っぽさが気になりましたが、それ以上のものが私を含めて審査委員の心を掴んだと思います。
審査委員 児山靖
更新時期を迎える超高層ビル街を建設残土で埋めながら再生していく案で、都市をすべてつくり変えるのではなく、地盤面を更新しながら蘇らせていくという発想に感銘を受け、エネルギーインフラを担う者としてもそのアイディアに共感を覚えた。